この図面だけで現在の境界を確定しない
地積測量図は重要な登記資料ですが、図面作成年月・辺長合計・座標の有無だけで、現在の筆界や現地の境界標の位置を断定できません。対象地番、全ページ、登記記録、現地、隣接資料を照合します。
最初に見る場所
- 図面の種類と作成年月日
- 土地の所在・地番
- 作成者、縮尺、方位
- 図面番号と総枚数
最初に「何の図面の、どの土地の、何枚中の何枚か」を確認します。分筆図・実測図・地積測量図を同じ意味として扱いません。
単位を確認する
尺・間は長さ、坪・歩・畝・反・町は面積の旧単位です。1間=6尺、1尺=10寸、1歩=1坪、1畝=30歩、1反=10畝、1町=10反として読めます。正式な取引・証明表示は㎡・mで確認し、旧単位は参考換算にします。
面積・尺貫法換算を開く対象地番と隣接地番
請求した地番と図面中央の地番が一致するか、隣接地番の並びが登記情報や公図と整合するかを見ます。オンライン請求でも入力・選択した対象と交付図面の内容を必ず照合します。
方位
方位記号の有無と向きを確認します。印刷・画像表示で回転していることがあるため、画面上の上をそのまま北と考えません。真北・磁北の違いが実務に影響する場合は測量資料を確認します。
縮尺
縮尺表示を確認し、PDFビューアやコピーの拡大・縮小後に定規で直接測らないでください。寸法値や座標を優先し、図形の見た目だけで長さ・面積を判断しません。
辺長
各辺の数字と単位を追い、どの境界点間の長さかを対応させます。辺長の合計や旧単位換算だけで現在の境界を復元せず、閉合・測量精度・基準点などは土地家屋調査士へ確認します。
境界点
点名、境界標の種類、引照点、恒久的地物の記載を探します。図上の点が、現地に同じ状態で残っているとは限りません。境界標が見つからない、動いている疑いがある場合は停止します。
座標一覧
X・Y座標、座標系、基準点、測量年月を確認します。座標があっても、その座標系や基準が不明なら単独利用しません。地殻変動等で基準点成果が改定・停止される場合もあります。
分筆前後の地番
分筆前の一筆、分筆後の新地番、それぞれの形状と面積を追います。図面に描かれた一部の土地だけを見て、分筆全体の関係を取り違えないようにします。
残地
残地の形状・地番・面積が別ページや別図に記載されることがあります。「対象部分の面積」と「分筆後に残った土地の面積」を区別し、合計が登記記録と合わない場合は経緯を確認します。
図面番号と総枚数
「11/14」などは14枚中11枚目を示す可能性があります。一部ページだけでは隣接関係、残地、座標表、全体図を理解できないため、総枚数と欠落ページを確認します。
登記簿地積との照合
登記事項証明書の地積と、図面に書かれた面積・計算面積を照合します。一致しない場合は、作成年代、分筆・地積更正の履歴、丸め、残地計算などを確認し、数字を都合よく合わせません。
現況境界との関係
地積測量図があることだけで、現況の塀・杭・利用境界が公法上の筆界と一致するとは限りません。法務省が示す土地家屋調査士の業務でも、登記資料だけでなく現地、隣接所有者の立会い等を踏まえて確認します。
法務局で再取得・確認する
登記事項証明書、地図証明書、地積測量図等の図面証明書は、窓口・郵送・オンライン請求の方法があります。最新の登録情報が必要なら、古い手元コピーだけでなく法務局の案内に従って再取得します。
専門家へ確認すべきケース
- 境界標がない・移動の疑い
- 座標系や単位が不明
- 登記簿地積と図面が不一致
- 欠落ページ、残地、分筆関係が不明
- 売買・建築・分筆に境界確定が必要
土地家屋調査士、法務局、必要に応じて自治体・測量士・弁護士等へ確認します。
尺貫法からメートル法への移行を一日で語らない
度量衡法が制定され、尺・貫を基本としながらメートル法も公認。
度量衡法改正でメートル法への統一方針を規定。
計量法が制定され、法定計量単位とメートル法化を推進。
一般の商取引をメートル法へ統一。
土地・建物の取引もメートル法へ統一。
これは経済産業省の計量規制史の整理です。法律の制定・改正、施行、猶予、現場資料の書換えは同時ではありません。図面作成年だけで単位や精度を断定せず、図面内の記載そのものを確認します。
図面を見ながら最終確認
すべて確認できたら「確認完了」を押してください。チェック内容は保存・送信しません。
8項目を順番に確認してください。